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50代新人がヨガフェスタへ登壇した理由 「想いをもって動けば、 願いが叶う」【ヨガで人生が変わった】

MAKKIさん『ヨガフェスタ横浜2023』2023年、5万人が集まるアジア最大級のヨガのお祭り『ヨガフェスタ横浜2023』のトライアルクラス(新人インストラクターの登竜門)に54歳でチャレンジし登壇したMAKKIさん。挑戦し続けるMAKKIさんのヨガライフとは。(初出:Yoga&Fitness Vol.12)

【写真】MAKKIさんの美しいアーサナ&「ヨガフェスタ」ショット

コロナ禍を転機にインストラクターへ

25年前、妊娠中のエクササイズとしてマタニティヨガを体験したのが、一番はじめのヨガとの出合いです。とはいえ、出産を機に忙しない日々に追われてしまい以降、ヨガからは離れていました。

子育てがひと段落したタイミングでふと我が身を振り返ると、運動不足とストレスとで体調を崩していました。診療にかかった医師の勧めでフィットネスクラブに入会したことから、スタジオレッスンを通してヨガと再会。そこから20年間、現在に至るまで続けています。

ジムに入会してからほぼ毎日、通っていました。でも、コロナが蔓延しはじめの頃、1カ月ほどジムが閉鎖になった時期がありましたよね。突然、自分の大切な趣味であると同時に、もはや生活のルーティーンとなっていたものが崩されてだいぶ戸惑ったんです。

当時、医療機関で働いていたのですが休業による在宅時間が増えダラダラと過ごす日々が3カ月過ぎたころに7㎏太った自分に気づき、YouTubeなどを見始めて元の体型に戻すために、家トレや家ヨガと食事改善を開始しました。

そんなとき、私がヨガをずっと続けていたことを知っている友人から「身体を動かしたいけど、参加できるイベントごとは今はほとんどないから、少人数で集まってヨガを教えてもらえない?」と声をかけてもらったんです。

パークヨガ定期の開催

そこからオンラインでインストラクター資格をとり、主に在宅勤務をしている友人たちに向けてオンラインレッスンを開催していました。私としては、対面レッスンも開いていきたいし、もっとヨガを広めていく活動がしたいと思っていました。でも思うだけでは流れはやってこないような気がして、パート勤務をやめたんです。その2カ月後、フィットネスクラブでスタジオレッスンの声がかかり、22年4月からインストラクターの活動に本腰を入れることとなりました。

しかし、まだまだ緊急事態宣言がいつ出るかがわからない状況下にあった時期。生徒さんたちもレッスン参加を心では希望していても、大人数で集まることを避ける傾向にありました。なのでスタジオを借りてヨガレッスンを催しても、赤字になってしまうことが続いたんです。そこでひらめいたのが、パークヨガの開催です。

はじめは1人の参加から、それが2人になって、しばらくしてまた増えて……と本当に少しずつ浸透していくのを感じると同時に、みんなのニーズがそこにあることを痛感しました。これは自分のためにも継続しようと考えて、月2回の定期開催をフィックスさせました。

50代新人、ヨガフェスタに登壇!

そんな折、アジア最大級のヨガのお祭りともいえる「ヨガフェスタ」が3年ぶりにリアル開催するとのニュースが飛び込んできました。しかも、発表された新人インストラクターの登竜門である「トライアルクラス」のステージが「パークヨガ」だったんです。

これは私が出なくて誰が出るの!?……と、思う一方で「50代の新人って、受け入れてもらえるのかな」「自分よりも若くて綺麗な人がたくさんいるから……」などと、本当に自分が出ていいものなのか?という迷いもありました。

なかなか動けずにいたところに声をかけてくださったのが、先輩インストラクターさんです。胸のうちを明かすと「年齢も容姿もヨガには関係ないでしょ?」とズバリ。このやり取りで、ああ、私はヨガの本質を見失っていたなと気づき、心機一転イメージをすべて書き換えて応募することとしました。

今までを振り返ると、同世代の方がチャレンジしているのは見ましたが、登壇までたどり着くことはなかったように思います。ならば、チャレンジに止まらず選ばれて合格するところまでたどり着いてみよう!と思いました。それがきっと、今からヨガを始めようと思う人たちへの励みにもなるはずだと思ったからです。

応募要項を改めて読み込み、書類通過後のオーディション初日は1組目で参加、ヨガフェスタ当日の出番はラストで……と具体的にイメージ。本番でどんなクラスを開催したいかまで具体的に思い描いていきました。そして、結果は見事にその通り。

私はもともと自己肯定感が低く、自分にも周囲にも厳しくキッチリした態度を求める傾向にありました。求めるものが多すぎて、結果思うようにいかずイライラしてしまうこともしばしば。でも、ヨガを始めて、一番の恩恵はそのような思考から解放されて「想いをもって動けば、願いが叶う」という新たな軸をもったことだったんですね。このときもまた、ヨガの教えに感謝した瞬間です……なんて、すべては結果論だというのもわかっています。こんなふうに言えるのも選んでくださった運営の方々のおかげです(笑)。

常に、ヨガを「楽しむ」気持ちを

ヨガにはたくさんの教えがあり、学びがあり、本当に追求しがいのあるものだと思います。私自身ももちろんまだまだで、これからもずっと自分のなかのヨガを深めていきたいと思っています。

インストラクターとしてレッスンを通して生徒さんたちに伝えていきたいこととは、一貫して「ヨガって、楽しい!」という想いです。楽しいだけで留めるのは、ヨガの本質とは違うかもしれません。でも、私は世の中に対するヨガの窓口のような存在になれたらいいなと思っています。窓口は、常にたくさんの人たちに向けてオープンにしていきたいですし、そのイメージは厳格でハードでキツい印象よりも軽く明るく楽しいほうがいいですよね。

また、私と同じくらいの子育てやお仕事が落ち着いた世代の皆さんに向けても、ヨガの魅力を発信していきたいと考えています。様々な経験を経て、改めて自分自身と向き合うタイミングを迎えた皆さんにとって「楽しい」と思えるものとの出合いって、とても貴重だと思うのです。

私はキッカケになれれば、それだけでも幸せです。楽しいから始まるヨガの魅力に触れて、一人でも多くの人に、それぞれのかたちでヨガライフを送ってもらいたいですね。

次ページ:MAKKIさんの美しいアーサナ&「ヨガフェスタ」ショット

取材:鈴木彩乃 撮影:中原義史 写真提供:MAKKI

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